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カスタマイズに特化したブラウザ Sleipnir。上級者のために。
虚栄する静物たち -静物画の秘密展-
兵庫県立美術館 。

敷地面積が広く、安藤忠雄設計らしい、打ちっ放しコンクリートの生み出す不思議な空間を持つ美術館。
虚栄する静物たち -静物画の秘密展-_a0004423_0281059.jpg

...とか言いながら、実は訪問するのは初めてなんですが。

そちらで開かれているのが「ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展」。
(去年、東京新国立美術館、宮城県美術館で開かれていた展覧会の巡回です)
オーストリアの誇るウィーン美術史美術館の、静物画...とは題してますけど、バロック絵画を中心に、実は人物画も多数の展覧会に行ってきました。

ちなみに、
虚栄する静物たち -静物画の秘密展-_a0004423_0284734.jpg
「薔薇色の衣裳のマルガリータ王女」が表でお出迎え

...だけかと思ったら、




虚栄する静物たち -静物画の秘密展-_a0004423_0305438.jpg
実は上面にも絵の描かれたサイコロタイプでした。
これはなかなか気づかんぞ。



さて、まずは総評的な話ですが、

静物画っていうのはこれ、壁に飾っておくには綺麗だけど、正直「面白み」というのを感じる事がシロートのおいらにゃ少なかったんですね。
まあそれもそうで、バスケットに盛られたパンや果物、花瓶に活けられた花を見て「美味しそう」「綺麗だね」以上の感覚というのはなかなか...

今回の展覧会でも、まあそんな感じが無い事は無かったんですが、絵に描かれた食卓の風景を実際に再現してみたり、おいらのようなシロートを混乱させる「ブリューゲル」についてパネルで説明していたり、退屈させないように配慮した開催側の工夫に好印象でした。

あと、意外に混雑していなかったのは良かったと言うべきか、残念と言うべきか...
見る側としてはゆったり見られてお得な気分なんですが、この展覧会の実力からすると、この集客数というのは評価低く無い?
(これでフェルメールの「絵画芸術」なんかが来てた日にゃ、観客数がボンと跳ね上がってたりしたんだろうな...)

んでもって個別にピックアップ。

ヴァニタス : ピーテル・クラースゾーン
薄暗い空間。テーブルの上に楽譜、煙の薄く立ち上る香台、懐中時計、胡桃の実、羽根ペン。
そして楽譜の上には更に倒れたワイングラスと髑髏。

暗いブラウン調の絵の上にドクロなんて物まで描かれた、ある種「陰鬱な絵」に分類されるだろうこの絵ではあるんだけど、実は、今回一番気に入った作品がコレ。
いや、ヴァニタス画と呼ばれる絵の中で一番気に入ったかもしれない。

「虚栄」を意味する"Vanitas"。いわゆる無常の想いを絵に込めたもので、絵の中に寓意的な意味がいろいろ込められているんだそうな。
...まあでも、そんな寓意は分からなくても、この絵は分かる。
決して悲哀や恐怖を現しているのではなく、諦めや冷笑じみたニヒルさを描いているのでもない。

ただ、世の中の儚さに心を巡らせる。

昔の日本人が持っていた「無常観」に最も近い作品のような気がする。


って、WEB上に紹介出来る絵が無いのが本当に残念。
参考までに同じ作者が描いた別の「ヴァニタス」を見て頂きましょう。
この絵の照明をもっと暗くして、物の配置をこういう風に↓置き換えた感じです。
虚栄する静物たち -静物画の秘密展-_a0004423_039463.jpg

...って余計に想像し辛くなる説明を載せてどうする。
静物:虚栄(ヴァニタス) :アントニオ・デ・ペレダ
これもヴァニタス画。
リンク先の絵を見てもらうと分かるように、「静物」と名付けているけれども人物(天使)が描かれている。
先に紹介したピーテル・クラースゾーンの絵に比べてかなり「虚栄」というテーマを直接的に描いている感じで、テーブルにはNIMONE(ラテン語で「全ては『空』」)という文字まで書かれている。

クラースゾーンの絵と比べて、この絵の印象は「怖い」感じ。

多分、それは中央の天使の表情によるものだろう。
人間を諭すでもなく、警告するでもなく、哀れむでもなく、嘲笑するでもなく、地球儀を無表情に指さす天使。

人々を閉じこめる「時間」というシステムの中で、彼女は歯車のように組み込まれたただのパーツでは無いのか?
この絵において天使自身には何の目的もなくただ、機械的に「虚無」という言葉を人々に指し示すだけの存在。


ペレダがそういう想いを込めて描いていたかというと、そんな事は無いだろうし、きっと間違った解釈なんだろう。

しかし、この天使に奥深い穴の底を見るような、そんな恐怖を覚えるのは自分だけなんだろうか?
青い花瓶の花束 :ヤン・ブリューゲル(父)
いや、正直なところ花だけを描いたような絵というのは苦手なんだけど...

花に蝶をとまらせるのはよくある描き方なんだというのは想像ついてたんだけど、ハエとかなんかちっこい虫を結構描き込んでて、ちょっと生々しい。
同じく展示されていたアンブロウシス・ボスハールト(父)の「花束」でも同様だったから、そういうテクニックってのは確立してたんだろうな。

「綺麗な花には虫がいる」...「トゲがある」よりもちょっとリアリティ強くて教訓的かも(悪笑)
薔薇色の衣裳のマルガリータ王女 :ディエゴ・ロドリゲス・シルバ・イ・ベラスケス
画家の名前の長さにうんざりです。

いや、そうじゃなくて。

肖像画の巨匠、ベラスケス。その中でも彼を代表するのが後の神聖ローマ皇帝レオポルト1世の皇后=マルガリータ王女を描いた一連の肖像画。
なんでもマルガリータ王女は幼くしてレオポルト1世と婚約していて、その成長記録として送られたのがベラスケスの肖像画であるそうな。
「あなたの息子さんの奥さんは、こんなに成長しましたよ~」って感じでスペイン王から神聖ローマ皇帝に報告してたって事なんだろうね。
今ならL判の写真にでもしているトコロなんだろうけど、この絵のサイズは128.5×100cmと結構大きい。
えっちらおっちら絵をスペインからオーストリアまで運んでいった人達は、さてはて、どういう気持ちだったんだろう?

名匠ベラスケスの作品だけあって「良い絵」に間違いは無いんだけど、上に書いたようにどちらかと言えば写真屋さんで撮る記念写真に近い性格の絵なので、「お!?」と思う要素は少ないかも。
ただ、この絵は今回だけ観て楽しむもんじゃ無かったり。

実は、「THE ハプスブルク」という展覧会が東京が9月25日~12月14日、京都で翌2010年1月5日~3月14日の日程で開かれる。
その展示の一つとして、今回の「薔薇色の衣裳の~」制作の5年後、同じ画家 ベラスケスが、同じモデル マルガリータ王女を描いた「白衣の王女」が来日する予定。
少し大きくなったマルガリータ王女の、そしてベラスケス自身の絵筆のタッチの違いを観てみるのも、また一興と言う事で、来年に続く。

...ちなみに、当時生きた人間としては破格の富と権力の庇護の下、おそらく最も幸福な子供の一人であったろうマルガリータ王女だけれども、後に産んだ子供4人のうち3人までが1歳を待たずにこの世を去り、自身もわずか21年でその生涯の幕を閉じたという。
庶民もまたしかりという時世であったとは言え、未来からこの絵を見ている我々にとっては、この絵もまたヴァニタスに近い絵画なのかもしれない。


と言うわけで、今回も図録と絵葉書を購入。
ピーテル・クラースゾーンの「ヴァニタス」のポストカードが無かったのが、若干不満かも。
虚栄する静物たち -静物画の秘密展-_a0004423_0513343.jpg


「ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展」は3月29日まで。
まだ2ヶ月ありますけど、「2月は逃げる3月は去る」なんて言いますから興味のある方はお早めに~



[参考サイト]
兵庫県立美術館:http://www.artm.pref.hyogo.jp/
サルヴァスタイル美術館:http://www.salvastyle.com/
Kunsthistorisches Museum:http://www.khm.at/
フリー百科事典 Wikipedia:http://ja.wikipedia.org/
by jemini-web | 2009-02-01 01:03 | ▼ ぢぇみにコレクション | Comments(4)
Commented by bucmacoto at 2009-02-01 18:08
[Vanitas claesz]で検索して、正確な図であったことに感心しました ^^
Commented by jemini-web at 2009-02-01 23:50
▽ bucmacotoさん :
正確に図示しておきながら、全くそのイメージを伝えられていない説明図...これも一種の才能ですよね?ね?
Commented by itchys at 2009-02-02 23:01
マルガリータ王女なんて、手に扇子なんて持っちゃって、これから一席始めるつもりですかねェ (違。
こういうときに芸術への造詣の浅さを感じざるをえない自分が居ます。

静物画なんかの場合、配置されたモノの 「それが暗示するもの」 ってのがあったりするんですかね。
Commented by jemini-web at 2009-02-03 00:04
▽ itchys さん:
> 芸術への造詣の浅さを感じざるをえない
いえいえ、オイラも以前はちょっと「芸術なんて~」と避けていたトコロがあったんですが、博物館、美術館で開かれてる展覧会ってもっと気軽な気持ちで見に行っていいみたいですよ。
「薔薇色の衣裳のマルガリータ王女」だって言ってしまえば「写真館でちょっとおめかしして撮って貰った写真」と感覚的にはそう変わりない話ですから、「うわー、ガキンチョのくせに生意気~」とかでも立派な感想のように思います。(←というか、そう思ったらしいブログ主)

古い西洋絵画は色々と描かれる「物」にお約束的な意味が込められている事が多いそうです。
例えば「犬」は「貞節」、逆に「魚」は「肉欲」の象徴とか...まあ「本当にその場所に犬や魚が居たんだ!」ってケースもあるでしょうから、絶対じゃないみたいですけどね。
この記事で言えばヴァニタス画に出てきている「懐中時計」は過ぎゆく時を表してますし、香台から立ち上る煙は形無くすぐに消えていくものの象徴なのかもしれません。

ま、個人的にはそういう難しい解釈は専門家の方に任せて、見たまんまを感じるのも良いんじゃないかと思いますよ。
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