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さあミシュランさん。星をいくつ出す? -伊丹市昆虫館-
さてさて。

伊丹市立美術館の「外骨展」も、市立の美術館で行われていると考えるとなかなかビックリものだったワケですが、

伊丹市。もうひとつ驚きの特別展示を別の場所で開いていました。

その場所とは、小鳥のさえずりが響き渡る昆陽池(こやいけ)の、ほとり。

施設の名を、「伊丹市昆虫館」といいます。

さあミシュランさん。星をいくつ出す?  -伊丹市昆虫館-_a0004423_23483249.jpg


ホントはこの昆虫館、順を追ってご紹介したかったんですけど、この特別展の会期も残りわずかという事で、まずは展示のご案内。





で、「特別展」ってなんやねん?

というご質問に勿体をつけても仕方ないので、ばばんと公表してしまいましょう。

これです↓

さあミシュランさん。星をいくつ出す?  -伊丹市昆虫館-_a0004423_23484629.jpg
昆虫食 ごはんやで~


「昆虫食?昆虫のえさの話かな?」と思った方。現実から逃げてはいけません。

いわずもがな。これは文字通り、そして写真の絵の通り、人間が「昆虫を食べる」お話です。

なんでも伊丹市昆虫館では事前に昆虫食についてのアンケートを実施。
意外と回答者のみなさんの関心が高かった事から、この展示を企画したそうな。

...でもなぜ昆虫食についてのアンケートをしようと思ったんだろう (^ ^;


と。



ここまで煽っておいて、ちょっと冷めたお話。

よくTVなんかでタレントさんが海外旅行に行ってゲームの罰ゲームなんかで昆虫食を出されて「うぎゃー」なんて騒ぐシーンが、最近は少なくなったかな?一昔前はけっこうありました。

まあ、自分達の文化に無いものをすぐに受け入れろというのは無理な話で、ギリシャを除くヨーロッパ各地の人なんかは日本人のタコ食や活け造りを見て「うぎゃー」なんだと聞くし、日本人同士でも「昔はイルカを食べた」なんて聞くと「えっ?!」と思う。

ただ、一回そういう感覚を意識して脇においやって、食文化として考えてみる必要も、ありそうです。

心理的にはちょっと敬遠する気持ちはあるけれど、「日本産の、肉骨粉を食べて育った牛肉」と「インドネシア産の、自然そのままの環境で育ったイナゴ」を比べてみると、どっちがイカモノなのか確かにギモンもあるわけで、ね。

昆虫館の職員さんは、「慣れ親しんだ日本人は少なくなってるけれど、普通のもの」という感覚で展示を進めてらっしゃいます。
その姿勢に、敬意。



閑話休題(それはともかく)、展示内容ですが...

うーむ。総論から行ってしまうと、見た感じはみんな「まっ茶っ茶」って感じ。
要は、虫を食べるといっても焼くか、煮るか、蒸すか、揚げるか、まあそんな手段しかないわけで、味付けを含めて料理しちゃうとバッタだろうがガムシだろうが見た目はあんまり変わらない。

けれど、見た目変わらない分を補ってくれているのが、職員さんのレポート。
ちょっと見てみましょう。

さあミシュランさん。星をいくつ出す?  -伊丹市昆虫館-_a0004423_23491895.jpg何か非常の事態があった時には、手近な「エビのしっぽ」で我慢するか、水辺でさわやかな「シャコ」を狙うか...悩みドコロです


さあミシュランさん。星をいくつ出す?  -伊丹市昆虫館-_a0004423_23494166.jpgちょっと困ったのがこの「クモ」。
「カメムシ」も見た目そのまんまの焼き串があったんだけど、まだこれはイケそうだった。
でも、「クモ」の見た目そのまんまはねぇ...やっぱり抵抗がある。

他の昆虫は料理されて足がくしゃっと折りたたまれるのに、クモはそのまんまだったのが駄目なのかな?

それにしても「噛んだときのにおい」から昆虫とは別種の生き物であると再認識する職員さん...虫に対する思い入れの違いを見せ付けられた気分です。
冗談混じりに、いや、でも半分は冗談抜きにすばらしい!


ちなみに廃れて来てはいますが、日本でも昆虫食の文化はあるんですよってコーナーもあります。確かに戦後食糧難の時期にはイナゴを佃煮にして食べたという話をオイラも何度か聞いた事がある。

あと、光沢材。
へー。あんなのや、こんなのには、こんな虫が使われているのか。
と勉強にもなる。

そして極めつけ。

さあミシュランさん。星をいくつ出す?  -伊丹市昆虫館-_a0004423_2349559.jpg

「あることに気づきました」ってまあ、比較してみるのはイイとして、いくら見た目と名前が似てるからって、こんな立派なボードにしますか普通?

っつーか、「食べたかんじ」ってところが可愛いすぎますっ!

いやもう、「昆虫食」云々は最後の方どうでもよくなってきました。
だって、だんだん、伊丹市昆虫館の職員さん達を観察してる気分になって来ましたもん(笑)



そんなこんなで、そんな企画展、「昆虫食~ごはんやでぇ~」は伊丹市昆虫館で1月28日まで。
入場料は 大人400円、中・高生200円、こども 100円と伊丹市立美術館同様にリーズナブル。

もちろん常設の展示もお薦め。
だってこんなメンバーが作っているんですよ。これがまた....

というところで、続きはまた。
by jemini-web | 2008-01-23 00:59 | ▼ 散歩すすんで... | Comments(3)
Commented by e_vans at 2008-01-23 01:24
あの・・・
中学校で「イナゴ取り」という行事があり、イナゴを取って業者に売って学校の教材費に当ててました。そのイナゴは佃煮の原料にされ、もちろん実家の食卓にも日常的に登っていました。この話すると結構引かれるんですよね・・・。
Commented by coeurdefleur at 2008-01-23 15:48
昆虫食は世界中で普通にありましたね。
捕獲に際し消費するエネルギーに対して、摂取できるエネルギーが大きいので
手軽に手に入る蛋白源として重宝。
イナゴの佃煮やハチのコなんて今でもありますし、
マニアの皆さんは新鮮な昆虫をゲットしては色々な調理にトライしていらっしゃいます。
私的には、焼くか揚げるのが食べやすいかと。
茹でるのだといわゆる姿煮ですから色も形もまんまだったりして~^^;

ちなみに、タガメはカメムシ目ですから~♪
Commented by jemini-web at 2008-01-25 23:53
文豪:
それは、「イナゴ取ってた」「喰ってた」よりも、、むしろ「学校の教材費に当ててました。」に引力を感じます。
都会から離れた山村に赴任してきた若い教師と、生徒や村の人々の心の葛藤やふれあいを、懇切丁寧に山田洋二が描き出しそうです。


柊さん:
蜂の子は美味しいらしいですね。
毎日ローヤルゼリーなんぞを食ってるんだから当たり前か。贅沢モノめ。

> マニアの皆さんは
えーとそれは「虫の味」で有名な篠永哲さん、林晃史さん、柊さんですね。 (え?)
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